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カードローン社長のその後

会社の支払をカードローンで調達しようとして諦めた社長の事を覚えていますか?
そうあのカードローン社長。その後、あの社長どうなった?という問い合わせが多かったので、今回からはその後のカードローン社長のお話。

夜中に電話がかかってきて
『明日500万円必要なんですけど。いや会社の支払があって明日までに必要なんです。銀行のカードローンで借りようと思うのですが』って言っていた社長さん
会社の資金繰りをカードローンで補填すると失敗する。
そもそもカードローンは立替資金だ。
20日の入金で25日の支払を済ますそうと思ったけど、入金が20日でなくて28日になってしまった。だからその分カードローンでというならまあわからなくもない。
ただカードローンって一回使うと便利だから、また使ってしまう。何度も使っていると麻痺してしまうんだ。年に1回とか2年に1回とかならまだわかるが。3か月ごとに使っていたりしたらそれってもう立替資金ではなく、経常的な運転資金になってしまっている。それがわからないから、カードローンって怖いんだ。金利だって1日や2日で返すから高くても気にならないが何日も借り続けたら大変だ。

入金があるのは忘れないが、支払ってすぐ忘れてしまう。5百万円入金されるから、これ払えるなと思っていても実は細かい支払をあわせたら7百万円あったりして、蓋を開けてみたら資金ショートしたりしているケースが多い。だからお手軽なカードローンを利用したりしてしまうのだ。

資金繰りを考える時に大事なのは、今月はいくら入ってくるのかと今月は何にいくら支払うのかである。当たり前だけどパニック状態になるとこれを忘れてしまう。
資金ショートした時は、①借りて払う ②待ってもらう の二つしかない
となると、何に幾ら支払うのかはとても大事。まずそれを列挙してから対策を練るのだ。

という事で、カードローン社長に
『明日の支払って何で、いくらあるの?』って聴いたら
『え?5百万円なんだけど』
『だから5百万円って何に支払うの?』
『いや、あの、その』
ダメだこりゃ

銀行カードローン

昨晩遅く知り合いの社長から電話が。
『明日までに500万円必要なんだけど』
『え?』
『支払いが・・・』

どうしたのかとよく聞くと、どうも会社の支払いがあり、銀行カードローンでの調達を考えているらしい。彼は銀行員だった私にカードローンについて聞きたかったのである。会社で予定していた入金が遅れるのはよくある事。でもそれをカードローンで補おうとすると大失敗する。
資金繰りの話は別の機会にするとして、今日はカードローンのお話。

今カードローンはすごく宣伝していて誰でも高額を借入できる感じだが、実はそんなに甘くない。500万円迄まで即日融資などとあるので100万円くらいはねえと思うが、それは甘い。そもそもカードローンは少額の融資をするための商品なのだ。5万円とか10万円を融資する商品です。高額融資は考えてないから、審査も50万円とか100万円を超えると急に厳しくなる。少額の極度額で取引を開始して、1年くらいの利用実績をみて枠を増やしていく商品なのだ。

『えっ、そうなの?』
『そうです』
だって考えてみてよ。

貴方だって給料日前に貸してと頼まれた同僚には5万円貸すかもしれないけど、電車の隣に座った見ず知らずのおじさんが、年収1000万円の収入証明を見せて100万円貸してと言ってきたら貸しますかって話。慎重になるだろ。それと同じだよ。広告のイメージに騙されてはいけない。小銭は貸してくれるけど、まとまったお金は難しいのだ。それが、銀行カードローンの正体。
それを踏まえて、次回は銀行カードローンを借りる時のポイントをいくつか。

新規銀行取引について その10

新しく銀行と取引を開始する方法。
誰かに紹介してもらう、という事で税理士の先生に銀行を紹介してもらおうという方法を話したが、もし税理士の先生がダメだったらどうするか。
その時は自社の取引のある仕入先に依頼してみましょう。

『え? どうするの?そんな事できんの?』
できます。
主要な取引先の請求書を見て下さい。
その中で代金の振込先を見て下さい。そこに書いてあるでしょう。
『〇〇銀行××支店』と。
そうです、請求書には必ず取引銀行が書いてあります。
複数の銀行が書いてある時はだいたい上に書いてある方が親密です。
まあメインバンクを一番上にします普通は。
その銀行を見て自社に近く取引したい銀行を紹介してもらえば良いのです。

で大事な事は銀行への紹介の仕方です。
『取引したがっているので話聞いて』
なんて紹介のされ方はNGです。そんな紹介されたら逃げられちゃう。
何度も言うけど、こちらからアプローチすると逃げる人達だからね。
『面白くて伸びている先があるけど紹介しましょうか』等と言ってもらうのが良いですね。

そんな言われ方すると銀行は必ず食いつきます。
だって貸せる先を探しているから。
伸びてればお金が必要になるから。
紹介だと経営者にすぐ会えるから。

上手に紹介してもらって下さい。
紹介が銀行と融資取引を開始するための極めて有効なパスポートです。
あっ それと紹介者の属性も大事です。
どんな人かって事です。
きちんとした方に紹介してもらった方が、印象はいいですよ。

以上、頑張りましょう。