『おはようございます。●●信金です。積立の集金です』
例の信用金庫のお兄さん朝からハイテンション。
『あいつ集金の時は元気だよな。融資の時にもっと元気出せ』と社長。
『まぁまぁ』
『うちの嫁が先月掛金増やしてやったから元気なんだよ』
『え?増やしたの』と私
『しょうがねえよ、俺はダメって言ったら、あいつ嫁に泣きつきやがって』
『ダメですよ社長。信用金庫の戦略にのったら。積立は彼らの武器ですから』
ということで、今回から積立の話。
信用金庫は、一生懸命積立預金を集めている。うちに来るお兄さんなんか自転車で1日30件近く集金しているらしい。大卒の職員にそんなことさせて、コスト大丈夫?と思うけど、実はこの積立預金、信用金庫にとっては立派な武器なのだ。積立預金の怖いところはどんどん貯まってしまうところ。恐ろしいことに、積立預金をしていくと借入の金利が上がっていくのだ。
『え?』と思うでしょ
専門的に言うと実質金利という考え方なのだが、簡単に言うと積立している分、余分に借りさせられているという事だ。例えば借入が1,000万円で積立が200万円ある会社。これは本来800万円の借入でよいのに1,000万円借りさせられているということだ。つまり800万円の借入に1,000万円の金利を払っているのと同じことだ。
『そんなこといったって積立に金利つくだろ』
『社長、預金の金利と借入の金利ってどのくらい違うか知ってます?借入金利って預金の100倍から200倍くらいですよ』
『・・・・・』
『今後、積立と借入が両方とも同じ金額になったらどうなると思います。それって自分のお金使うのに金利払っているって事ですよ』
『・・・・・』
『考えてくださいよ。買い物するのに自分の財布からお金出すのに手数料とられたらどうします?社長。消費税反対なんて言ってる場合じゃないでしょ』
積立預金は信用金庫にとっては金利をあげるための効果的な戦略。
恐ろしい商品ですね。
でも、積立預金の本当に怖ところは実はこれだけでない。
その恐ろしさは、次回につづく