新規銀行取引について その2

前回は、リスク分散から複数の銀行と取引した方が良い。という事を話した。
今回は、どんな銀行と取引をしたら良いのかという話。
これはざっくりといった感覚だが、年商2億円くらいまでの企業の場合は、最低3行は必要。結構この規模の会社で1行としか取引がない企業があるから驚きだ。
では、どんな銀行かというと
ひとつは地方銀行(含む第二地銀)。
もう一つは信用金庫。
最後に政府系金融機関。

『先生、都銀かっこいいから、都銀と取引したいな』
と以前うちの社長が話していたが、私の経験上都銀は、預金口座をもつのは良いが、決算書を見せる相手ではない。商売が大きく、借入する金額が大きければ別だが、そうでなければ、文字通り「相手にしてくれない」
そもそも都銀は融資を情報入手の手段程度にしか考えていない。だから、企業が本当に望んでいる割引や、短期融資などは敬遠する。お金に色はないから、都銀と付き合うメリットはあまりない。
また都銀は中小企業に特化した専門部隊を作り、営業をしているが、サービスが画一的であり、自分たちの都合を押し付ける事が多いので、あまり取引はしない方が良い。

地方銀行、所謂「地銀」は地域経済を支えているプライドがあるから、付き合っておいて損はしない。むしろ付き合いたい
『いやあ、うちはアウェイですから、ガンガン行きますよ』
これは私の知人の会社に来ている地方銀行の担当者の言葉。
地銀と付き合う時は県外にある地銀の店舗が良いと言われている。例えば千葉銀行だったら千葉県外にある千葉銀行の支店という事。

地銀は母体の県で資金を集めて、運用を県外でするパターンが多いので県外地銀はかなり無理をする。先ほど地銀の担当者の発言はこのあたりから来ているのだと思う。
もちろん無理というのは貸出の事、是非付き合いたいですね。
まあ県外の地銀でなくとも、付き合って損はしないですね。
これはある県の地銀ですが、最近流行りのリバース型ローンに取組むと以前新聞で読みました。仲々のチャレンジ感がある、取引できるならしたいって感じだね。

『じゃあ、先生うちも地銀と付き合おうよ』
『ちょっと待って下さい。まだ、信用金庫と政府系金融機関の説明をしていませんよ』
『あっ、そうか、教えてよ』
それは次回